断捨離という言葉が持つ意味とは?

断捨離の言葉の意味

断捨離という言葉は今や辞書にも掲載されており、単なる〝流行語〟とは言い難い言葉となりました。
不要なものを捨て、物理的な執着をなくしてシンプルに生きようという考え方のことを指し、片付け術とは一線を画するものとなっています。

では『断捨離』という言葉には、どんな意味があるのでしょうか。
『断』=断行:不要なものは買わない、断つ
『捨』=捨行:不要なものは捨てる
『離』=離行:物欲を失くし、物への執着から離れる

この断行・捨行・離行は、ヨガの考え方が基本となっていると言われています。
必要なものだけを持ち、シンプルな生き方をすることが目的となっています。

断捨離と片付け術はどう違うの?

ここまで読むと「断捨離は一種の片付け術のようなものじゃないの?」と思う方も多いでしょう。
確かに整理法であり、片付け術の一種だと言えなくもありません。
しかし断捨離は、ただの片付け術ではないのです。

何より大きな違いとして、『断捨離』の考え方が挙げられます。
断捨離の根本には“物への執着を捨てる”ということがあります。
片付け術では、『部屋の片づけ方』や『使い勝手の良い片付け方』『見せる収納』など、部屋をキレイにすることや整理整頓の仕方などが、その中心となります。
ただしキレイな状態を保つのは別問題で、片付け術は決して『散らかさない方法』ではないのです。
あくまでも“ある物”を上手に収納し、キレイに見せる方法であるということですね。

断捨離は、物への執着を捨てることがその第一歩となりますので、“上手に収納すること”や“キレイに見せる方法”とはスタートが異なります。
物への執着を捨て意識を変えることができれば、無駄なものを購入することがなくなり、部屋が散らかることはなくなります。
そしてこれまで“上手に収納”して“キレイに見せてきた”『物』の中から、本当に必要なものだけを残し、不要なものは捨ててしまうのが断捨離です。
『不要なものは持たず、シンプルな暮らしを送る』という考え方こそが断捨離なのです。

断捨離はただの片付け術ではないということが、お分かりいただけたでしょうか。

仏教における断捨離の考え方

断捨離を語る上で、仏教を避けてお話しすることはできないでしょう。
仏教では、物事への執着は苦悩の原因となると考えられています。
つまり、こうです。
「Aでなければいけない」と執着することにより、Aを入手することに心の重さを持ち、入手できないことに焦燥することもあるでしょう。
さらに入手できたとしても、執着することで心が離れることはなく、心がざわつくため穏やかな状態を保つことは難しくなる、ということです。
仏教では精神的な断捨離に重きを置き、柔軟で穏やかな心で身軽に過ごすことを重視しています。
『念仏生活では、生きていれば修行の功徳を積み、死ねば念仏の力で極楽浄土に往生できる』としています。
つまり“生”も“死”もいずれも執着する必要はなく、「どちらに転んでも大丈夫」という心がベストだということです。

「Aでなければいけない」と執着することは、自分を苦しめ、悩ませ、心を重くする原因になります。
仏教における断捨離は、“物事に執着しない”という思想を指すのです。

断捨離の効果

では、実際に断捨離を行った場合、どのような効果があるのでしょう。

①部屋が散らからなくなる

断捨離と片付け術との大きな違いでもある『散らからない』という点では、すぐに効果を感じるでしょう。
無駄なものを捨て、不要なものを買わないことで、非常にシンプルな生活が実現します。
物への執着をなくすことで物が増えることがないため、散らかるということは二度とありません。

②頭の整理ができる

不要なものがない環境は、物事の考え方をシンプルにして頭の中を整理しやすくします。
ワークデスクや身の回りがスッキリ片付くことで仕事の効率もUPし、好きなものや必要なものだけを持つことで前向きな思考を持つことができるようになります。

③お金が貯まる

無駄なものや不要なものを購入することがなくなると、自ずと出費は減ります。
必要最小限のものだけを無駄なく購入することで、結果的にお金が貯まります。

④自分の時間が増える

片付かない部屋で物を探したり、散らかったものを片付ける手間がなくなるため、自分が自由に使える時間が増えます。
また生活がシンプルになることで、必要なものをすぐに取り出すことができるため、時間を無駄にすることもなくなるでしょう。

⑤良好な人間関係

断捨離は人間関係にも言えることです。
自分の身辺を見回して人間関係を見直すこともまた、断捨離なのです。
『人間関係を断捨離する』と聞くと、少し辛辣な印象を持つ方もいらっしゃるでしょう。
しかし自分にとって全ての人間関係が“大切な存在”だと言える方は、ほとんどいないのではないでしょうか。
接点を減らす、一歩引いた関係を心掛けることで、より良い人間関係が築けたり、時間を有効に利用することが可能となります。

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